蒸しパンのような、ケーキのような不思議食感の和菓子「浮島」の作り方をご紹介します。
「浮島」は”あんの味次第”で無限大に楽しめる和菓子なのです。
今回は桜あん、桜の花の塩漬けを使って春の時期にふさわしい「桜の浮島」です。
メレンゲ生地でしっとりやさしい甘さの仕上がりに思わず微笑みたくなりますよ。
一見難しそうに見えるこのお菓子ですが、実はとても簡単にできます。
主に”あんこ”を主材料として混ぜていくだけなのですが、おそらく一番気になる作業は”メレンゲ作り”ではないでしょうか?
卵白を泡立てていく作業でなかなかしっかりホイップのような、でも潰れないメレンゲを作るのが苦手という気持ちがありませんか。
料理を始めたばかりの頃の私はとにかくメレンゲ作りが苦手でなかなか泡立ってこなくてとても残念な気持ちになったものです。
そんな残念な気持ちをあなたにも味わってほしくないので、今回はメレンゲ作りについても分かりやすく解説しています。
一度コツを覚えてしまえば大丈夫!
では、今回のレシピで覚えておきたいポイントです。
ポイントは5つ!
オーブンやオーブントースターを使わないお菓子です。
準備時間:10分
調理時間:40分
桜こしあん / 300g
上白糖 / 15g
牛乳 / 大さじ1
卵黄 / 2個分
上新粉 / 20g
薄力粉 / 15g
卵白 / 2個分
上白糖 / 15g
食紅(赤) / ごく少量
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卵を卵黄と卵白に分け、卵白は使う時まで容器にラップをかぶせて冷蔵庫で冷やしておきます。
使用する18㎝丸形の型にクッキングシートを側面・底に敷きます。側面は動かないように洗濯挟みで数か所固定しておきます。
ハンドミキサーをボウルの中で円を描くように動かしながら生地を均一にします。
別のボウルに生地を半分取り分け、その中に食紅(赤)の付属スプーン2/3に食紅をすくい、木べらで混ぜ合わせておきます。
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卵白を泡立てたものを「メレンゲ」と言いますが、今回メレンゲの仕上がり目安は「メレンゲをすくって軽く跡が残り、角(ツノ)がおじぎするくらい」です。
メレンゲの作り方をさらに詳しくご紹介してる「メレンゲの作り方」を参考にしてください。
薄い生地、濃い生地それぞれにメレンゲを混ぜ終わり、2色の生地が完成です。
濃い生地を小さじ1程度取り分けておきます。
取り分けておいた〈小さじ1〉の濃い生地を5か所に落とします。
塩抜きしておいた桜の花の塩漬けをキッチンペーパーで挟んで水分を取り、余分な茎を切り落として並べいれます。
ふたを少しずらしてかぶせ、強火で10分、その後弱火~中火の間にして5分蒸します。
もし、蒸し上がった時に真ん中が膨れてしまったら粗熱がとれた後にクッキングシートの上に5分間逆さまにします。
桜の花の塩漬けは必ず塩抜きをしてから使う
桜の花の塩漬けはその名の通り「塩でつけられた状態」で売られています。
塩で漬けることで花びらの色が変色せず、腐らずに保存がきくので、かなりしっかりめの塩漬けなため、どんな料理に使うにせよ、まずは「塩抜き」の作業が必要です。
作業とはいっても、水に数分つけておくだけなので、調理する時に一番初めに水につけておけば使うタイミング時にすぐ使えます。
塩抜き時間は塩味を残したい時には短めに、塩味を残したくない時には10分以上つけておきます。今回のように生地の上にのせて使う場合には、水けをしっかり取り除いてから使います。
メレンゲ作りの卵白は冷やした状態で使う
記事冒頭で少し触れましたが、メレンゲ作りでうまく泡立たない問題で一番に挙げられるのが「冷やした状態の卵白」を使ったいるかどうかではないでしょうか。
お菓子作りで多いのが「卵を常温の状態にしてから使う」というのを聞いたことがあるかと思いますが、メレンゲ作りに限っては「冷やした状態で作業する」のが鉄則です。
理由についてはここでは触れませんが、やってしまいがちな点がここ。
卵黄と卵白を分けた後、卵白を入れたボウルに(乾燥と雑菌が入らないように)ラップをかぶせ、冷蔵庫で使う時まで冷やしておくのが一番ベストなのですが、うっかりそのまま常温で使う時まで置きっぱなしにしてしまったという時のためにアドバイスを。
卵白の入ったボウルに氷水(3:1の割合)のボウルにのせて泡立てます。
泡立てる前に5分程度そのままのせて冷やしてから泡立てるとしっかりとツノ(角)が立つくらいのメレンゲができます。
メレンゲは”おじぎ”するまで泡立てる
「浮島」で使うメレンゲは、あん生地と混ぜるため、その時にメレンゲの泡が潰れないようにするのが大切です。
あん生地に混ぜ合わせた時に潰れないようにするためには、すくった時にメレンゲが”おじぎ”をするくらいしっかりとしたメレンゲになるくらい泡立てます。
このようなメレンゲを作るための条件は
蒸し器のふたに布などをかぶせて蒸す
蒸しものに共通していることですが、蒸しているとどうしても蒸気がふたについて水滴が食材の上に落ちてきてしまいます。
水滴が食材の上に落ちると、その部分が水っぽくなり変色したりして残念な仕上がりになることがあります。
そうなることを防ぐには、少し手間はかかりますが〈手順8〉のように蒸し器のふたを大きな布で覆い、つまみ部分で結ぶと問題ありません。
強火で蒸し続けない!
生地を入れるまでに”蒸気のあがった状態にする”のは大切です。
ただ、生地を入れからも強火で蒸し続けると蒸気熱が強すぎて生地が(特に中央部分)膨らみすぎ、ひびが入ることがあります。
膨らむことは問題ありませんが、割れめができてしまうのは見ためにもがっかりしてしまいますよね。
これを防ぐには生地を入れたら「強火でで10分、弱火~中火で5分」蒸すことで生地が割れることがありません。
「浮島」という、ちょっと聞き慣れない名前のお菓子ですが、この「浮島」の由来は川や湖などの水面に現れたり消えたりする小さな島のこと。
蒸している時に生地がプクッと膨らむ様子が似ていることからこの名前が用いられているとのことでなにやらその情景が思い浮かぶと「ほほ~ぉ!」と納得してしまいますよね。
(諸説ありますが)
むかしの人のネーミングセンスは美しいと思わず感じてしまいます。
ただ、どうしてもプクッと膨らんだ状態というのは生地に割れめが残ることでもあるので、見ため問題とは言え、できるなら平らな状態で仕上げたいという気持ちがあります。
平らな状態で作る条件は、上記の5つのポイントの中で触れているのでご参考にしてください。
この「浮島」は、白あんさえあればさまざまな味が楽しめるので、季節問わず是非楽しんで作ってみてくださいね。
独特のしっとりと、そしてフワッとした軽い食感は一度食べたらやめられない上品なおいしさです。
「浮島」は”あんの味次第”で無限大に楽しめる和菓子なのです。
今回は桜あん、桜の花の塩漬けを使って春の時期にふさわしい「桜の浮島」です。
メレンゲ生地でしっとりやさしい甘さの仕上がりに思わず微笑みたくなりますよ。
一見難しそうに見えるこのお菓子ですが、実はとても簡単にできます。
主に”あんこ”を主材料として混ぜていくだけなのですが、おそらく一番気になる作業は”メレンゲ作り”ではないでしょうか?
卵白を泡立てていく作業でなかなかしっかりホイップのような、でも潰れないメレンゲを作るのが苦手という気持ちがありませんか。
料理を始めたばかりの頃の私はとにかくメレンゲ作りが苦手でなかなか泡立ってこなくてとても残念な気持ちになったものです。
そんな残念な気持ちをあなたにも味わってほしくないので、今回はメレンゲ作りについても分かりやすく解説しています。
一度コツを覚えてしまえば大丈夫!
では、今回のレシピで覚えておきたいポイントです。
ポイントは5つ!
- 桜の花の塩漬けは必ず塩抜きをしてから使う
- メレンゲ作りの卵白は冷やした状態で使う
- メレンゲは”おじぎ”するまで泡立てる
- 蒸し器のふたに布などをかぶせて蒸す
- 強火で蒸し続けない!
オーブンやオーブントースターを使わないお菓子です。
桜の浮島レシピ(春のお菓子)
準備時間:10分
調理時間:40分
材料:18cm丸形1台分
桜の花の塩漬け / 5輪桜こしあん / 300g
上白糖 / 15g
牛乳 / 大さじ1
卵黄 / 2個分
上新粉 / 20g
薄力粉 / 15g
卵白 / 2個分
上白糖 / 15g
食紅(赤) / ごく少量
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作り方
手順
1
桜の花の塩漬けをたっぷりの水に浸して塩抜きをしておきます。(使うまでこのまま)卵を卵黄と卵白に分け、卵白は使う時まで容器にラップをかぶせて冷蔵庫で冷やしておきます。
使用する18㎝丸形の型にクッキングシートを側面・底に敷きます。側面は動かないように洗濯挟みで数か所固定しておきます。
手順
2
21㎝ボウルに桜こしあん、上白糖、牛乳、卵黄を入れてハンドミキサー(もしくは泡立て器)で混ぜ合わせます。
桜こしあん / 300g
上白糖 / 15g
牛乳 / 大さじ1
卵黄 / 2個分
上白糖 / 15g
牛乳 / 大さじ1
卵黄 / 2個分
ハンドミキサーをボウルの中で円を描くように動かしながら生地を均一にします。
手順
3
を〈手順2〉に加え、さらに混ぜ合わせます。
上新粉 / 20g
薄力粉 / 15g
薄力粉 / 15g
別のボウルに生地を半分取り分け、その中に食紅(赤)の付属スプーン2/3に食紅をすくい、木べらで混ぜ合わせておきます。
手順
4
別のボウルに冷蔵庫で冷やしておいた卵白をハンドミキサーで高速で泡立て、白っぽくなり始めたら上白糖(15g)の半分(7.5g)を加え、さらに泡立て、白っぽさが増えてきたら残りの上白糖(7.5g)を加えて泡立てます。
/
ココに注目!\
卵白を泡立てたものを「メレンゲ」と言いますが、今回メレンゲの仕上がり目安は「メレンゲをすくって軽く跡が残り、角(ツノ)がおじぎするくらい」です。
メレンゲの作り方をさらに詳しくご紹介してる「メレンゲの作り方」を参考にしてください。
手順
5
メレンゲを〈手順3〉の2つのボウル(薄い生地と濃い色の生地)にそれぞれ同量ずつ2回に分けて加え、メレンゲを潰さないように木べらで底から持ち上げるように混ぜあわせ、全体を均一にします。薄い生地、濃い生地それぞれにメレンゲを混ぜ終わり、2色の生地が完成です。
濃い生地を小さじ1程度取り分けておきます。
手順
6
用意しておいた型に濃い色の生地、薄い色の生地の順に流し入れ、最後に5cmくらいの高さから型ごと作業台に落として中の空気を抜きます。取り分けておいた〈小さじ1〉の濃い生地を5か所に落とします。
手順
7
つまようじで落とした濃い色の生地を同じ方向に伸ばします。塩抜きしておいた桜の花の塩漬けをキッチンペーパーで挟んで水分を取り、余分な茎を切り落として並べいれます。
手順
8
蒸気の上がった蒸し器に生地をの入った型を静かに置きます。ふたを少しずらしてかぶせ、強火で10分、その後弱火~中火の間にして5分蒸します。
手順
9
蒸しあがったら型に入れたまますぐ濡れふきんをかぶせて乾燥しないように冷まします。(蒸し器のふたに使った布を使うと便利です)もし、蒸し上がった時に真ん中が膨れてしまったら粗熱がとれた後にクッキングシートの上に5分間逆さまにします。
「桜の浮島レシピ(春のお菓子)」を作る5つのポイント
- 桜の花の塩漬けは必ず塩抜きをしてから使う
- メレンゲ作りの卵白は冷やした状態で使う
- メレンゲは”おじぎ”するまで泡立てる
- 蒸し器のふたに布などをかぶせて蒸す
- 強火で蒸し続けない!
では、くわしく解説していきます
桜の花の塩漬けは必ず塩抜きをしてから使う
桜の花の塩漬けはその名の通り「塩でつけられた状態」で売られています。
塩で漬けることで花びらの色が変色せず、腐らずに保存がきくので、かなりしっかりめの塩漬けなため、どんな料理に使うにせよ、まずは「塩抜き」の作業が必要です。
作業とはいっても、水に数分つけておくだけなので、調理する時に一番初めに水につけておけば使うタイミング時にすぐ使えます。
塩抜き時間は塩味を残したい時には短めに、塩味を残したくない時には10分以上つけておきます。今回のように生地の上にのせて使う場合には、水けをしっかり取り除いてから使います。
メレンゲ作りの卵白は冷やした状態で使う
記事冒頭で少し触れましたが、メレンゲ作りでうまく泡立たない問題で一番に挙げられるのが「冷やした状態の卵白」を使ったいるかどうかではないでしょうか。
お菓子作りで多いのが「卵を常温の状態にしてから使う」というのを聞いたことがあるかと思いますが、メレンゲ作りに限っては「冷やした状態で作業する」のが鉄則です。
理由についてはここでは触れませんが、やってしまいがちな点がここ。
卵黄と卵白を分けた後、卵白を入れたボウルに(乾燥と雑菌が入らないように)ラップをかぶせ、冷蔵庫で使う時まで冷やしておくのが一番ベストなのですが、うっかりそのまま常温で使う時まで置きっぱなしにしてしまったという時のためにアドバイスを。
卵白の入ったボウルに氷水(3:1の割合)のボウルにのせて泡立てます。
泡立てる前に5分程度そのままのせて冷やしてから泡立てるとしっかりとツノ(角)が立つくらいのメレンゲができます。
メレンゲは”おじぎ”するまで泡立てる
「浮島」で使うメレンゲは、あん生地と混ぜるため、その時にメレンゲの泡が潰れないようにするのが大切です。
あん生地に混ぜ合わせた時に潰れないようにするためには、すくった時にメレンゲが”おじぎ”をするくらいしっかりとしたメレンゲになるくらい泡立てます。
このようなメレンゲを作るための条件は
- 冷やした卵白
- ハンドミキサーは高速回転
- 砂糖を数回に分けて加える
- ハンドミキサーをボウルの中で円を描くように回しながら動かす
蒸し器のふたに布などをかぶせて蒸す
蒸しものに共通していることですが、蒸しているとどうしても蒸気がふたについて水滴が食材の上に落ちてきてしまいます。
水滴が食材の上に落ちると、その部分が水っぽくなり変色したりして残念な仕上がりになることがあります。
そうなることを防ぐには、少し手間はかかりますが〈手順8〉のように蒸し器のふたを大きな布で覆い、つまみ部分で結ぶと問題ありません。
強火で蒸し続けない!
生地を入れるまでに”蒸気のあがった状態にする”のは大切です。
ただ、生地を入れからも強火で蒸し続けると蒸気熱が強すぎて生地が(特に中央部分)膨らみすぎ、ひびが入ることがあります。
膨らむことは問題ありませんが、割れめができてしまうのは見ためにもがっかりしてしまいますよね。
これを防ぐには生地を入れたら「強火でで10分、弱火~中火で5分」蒸すことで生地が割れることがありません。
銀木のひとりごと!
「浮島」という、ちょっと聞き慣れない名前のお菓子ですが、この「浮島」の由来は川や湖などの水面に現れたり消えたりする小さな島のこと。
蒸している時に生地がプクッと膨らむ様子が似ていることからこの名前が用いられているとのことでなにやらその情景が思い浮かぶと「ほほ~ぉ!」と納得してしまいますよね。
(諸説ありますが)
むかしの人のネーミングセンスは美しいと思わず感じてしまいます。
ただ、どうしてもプクッと膨らんだ状態というのは生地に割れめが残ることでもあるので、見ため問題とは言え、できるなら平らな状態で仕上げたいという気持ちがあります。
平らな状態で作る条件は、上記の5つのポイントの中で触れているのでご参考にしてください。
この「浮島」は、白あんさえあればさまざまな味が楽しめるので、季節問わず是非楽しんで作ってみてくださいね。
独特のしっとりと、そしてフワッとした軽い食感は一度食べたらやめられない上品なおいしさです。
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